今回はASEAN諸国の中でも最大級の証券取引所の一つ、ブルサ・マレーシアの先物データの機能を強化しました。ブルサ・マレーシアはパーム油先物取引の世界的な拠点でもあり、その先物価格はパーム油業界では世界中の人々が参照するベンチマークとして認知されています。このパーム油先物はもちろん、その他の先物データについても新機能を追加して、より見やすく精度を増したデータ表示を実現しました。それでは、チャート上でご利用いただけるようになったアップデートの内容をご覧ください。
チャート上での価格表示の選択 — 現在値／清算価格
今回のアップデートによって、チャートに表示される先物価格の終値を現在値と清算価格のいずれかから選択できるようになりました。清算価格とは各取引日の終了時に取引所が設定する価格で、最終的なAskとBidの平均から計算されるものです。自分のポジションの損益をより明確に把握するためによく利用されます。
これらの値を切り替えるには、チャート画面下部の「清算価格」ボタンをクリックするか、チャート設定で「日足で清算価格を終値として利用」のオプションを選択します。
なお、日中の時間足では清算価格は表示されません。清算価格と現在値の詳細についてはこちらの記事をご参照ください。
先物つなぎ足での限月調整
次にご紹介する機能も使いやすいものです。つなぎ足で過去の限月を調整するオプションを追加して、異なる限月間の価格差から生じるロールギャップを除去できるようにしました。
つなぎ足で次の新しい限月に切り替わると、それまでのすべての限月の価格がある係数に基づいて調整されます。この係数は、つなぎ足の切り替えポイント直近の日足バーにおいて、新旧限月間に生じた終値の差から計算されるものです。通常は、次の限月の切り替え日以前の日足バーが調整の対象になります。
デフォルトでは限月の切り替えの調整は無効になっています。この機能を有効にするには、チャート画面下部にある「限月調整」ボタンをクリックするか、チャート設定で「限月の切り替えを調整」のオプションを選択してください。詳しくはこちらのヘルプセンターの記事をご覧ください。
また、限月調整の機能には限月の交代日のラベルを表示する機能もあり、チャート上で限月交代のタイミングを知ることができます。
未決済建玉
最後にご紹介するのは、ブルサ・マレーシア先物データに実装した未決済建玉の表示機能です。
「未決済建玉」とは、まだ決済されていないデリバティブ契約の総数を指します。一日の間にこの未決済の建玉（ポジション）の数が変動する可能性について理解しておくことが重要です。このデータを表示するには「インジケーター、指標、ストラテジー」メニューからインジケーター「未決済建玉」を検索します。
今回のブルサ・マレーシア先物データのアップデートが皆様にとって先物市場への理解を深める機会となり、戦略構築の際に役立つ情報がさらに増えることになれば幸いです。そして、どうかお忘れなく — 私たちのプラットフォームは、世界中に存在する2,019,615の銘柄へと直接アクセスできるデータフィードを数多く備えており、その接続も信頼度が高いものです。TradingViewひとつであらゆるマーケットの入口を開くことができるのは、すべてこうした技術によるものです。