今回はシンガポール取引所 (SGX) とインターコンチネンタル取引所(ICEフューチャーズ・シンガポール)にフォーカスして、TradingViewの先物データを新しく改良しました。このアップデートによって、データの精度やチャート上での視認性が高まります。また、そこからさらに分析を深めることができるので、トレードに有意義な情報も多く集まります。それでは、どんな新機能かを見てみましょう。
清算価格と現在値の選択
今回のキーとなるアップデートの1つ目は、チャート上の終値を清算価格と現在値から選択できるようになったことです。清算価格はその日の取引の終了時点でのBid/Ask価格の平均から計算され、トレーダーにとって自分の損益を測る安定した基準になります。
清算価格と現在値の切り替えには、チャート画面下部の「清算価格」ボタンをクリックするか、チャート設定のメニューから「日足で清算価格を終値として利用」するオプションを有効にします。
なお、清算価格が表示されるのは日足をベースとした時間足のみで、日中の時間足では表示されませんのでご注意ください。この2つの値の違いについては、ヘルプセンターの記事でさらに詳しい説明をご覧いただけます。
先物つなぎ足の限月調整
今回追加したもう一つの強力な機能として、先物つなぎ足の限月調整機能が挙げられます。これによって限月が切り替わるタイミングで生じる価格差が均され、ロールギャップをなくすことができます。
この機能では、チャート上で新しい限月に移行するタイミングで、システムが新旧限月の価格差に基づいて係数を計算します。この係数を用いて調整を行うと限月間の前後で整合性が増すため、過去データの表示がより一貫したものになります。
デフォルトではこの機能はオフになっています。有効にするには、チャート画面下部の「限月調整」ボタンをクリックするか、チャート設定で「限月の切り替えを調整」を選択するだけです。こちらもヘルプセンターの記事で詳細をご覧いただけます。
未決済建玉のチャート表示
最後に、シンガポールの先物銘柄で未決済建玉を表示する機能をご紹介します。未決済建玉とは、まだ決済されていないアクティブな契約の総数のことです。市場の活発さを測る上で重要な指標です。
未決済建玉のデータを見るには「インジケーター、指標、ストラテジー 」メニューに移動して、「Open Interest (未決済建玉)」のインジケーターを検索します。
シンガポール取引所とインターコンチネンタル取引所の先物データに行った今回のアップデートが、皆様にとって先物市場の理解を深めることになり、また戦略を立てる上でも有意義な情報がさらに増えることになれば幸いです。そして、どうかお忘れなく ― 私たちのプラットフォームは、世界中に存在する2,019,615の銘柄へと直接アクセスできるデータフィードを数多く備えており、その接続も信頼度が高いものです。TradingViewひとつであらゆるマーケットの入口を開くことができるのは、すべてこうした技術によるものです。